【添削例あり!】絵の改善点の洗い出し方と具体的な直し方

2019年10月16日

どのようにリタッチを加えたか

今回は大きく分けて下の3つの手順でリタッチを加えていきました。

  1. 大きく違和感を感じるところを手直しする
  2. クオリティアップにつながる細かい点を加筆する
  3. 全体の雰囲気を整える

1.大きく違和感を感じるところを手直しする

今回は、特に違和感を大きく感じるところからリタッチすることにしました。

先ほど挙げた五点、

  • 生物の大きさに対して空気遠近法が弱い
  • 道の大きさに対して人物が大きい
  • 近景と生物の光の当たり方が異なる
  • 草むらがのっぺりとした印象を受ける
  • 生物が主役だと分かりづらい

これらはリタッチをする前から明確に改善できそうだと思った点ですので、ここから修正していきます。

近景を暗くする

「乗算レイヤー」を使って人物と草原を暗くしました。

これにより、下の二点を改善することができます。

  • 近景と生物の光の当たり方が異なる
  • 生物が主役だと分かりづらい

人物を小さくする

次に、「変形」を用いて人物を小さくしました。

これで下の二点が改善できそうです!

  • 道の大きさに対して人物が大きい
  • 生物が主役だと分かりづらい

ここまでで、生物が主役だということがだいぶはっきりしてきたんじゃないかと思います!

草原を描きこむ

乗算で暗くしたのはいいものの、岩などの細かいライティングは個別に手直ししてあげる必要があります。

後は、先ほどあげた下の点を改善するためにも草原を描きこむことにしました!

  • 草むらがのっぺりとした印象を受ける



逆光の岩のエッジをはっきり描いたり…

草のシルエットを複雑にしたり…

道を複雑にしたりしました。

生物をかすませる

空気遠近法に基づいて、生物のコントラスト彩度を調整しました。

今回は、肩のコントラストが比較的高めだったので、まずはスポイトで周囲の色を取り加筆することで、肩のコントラストを弱めました。

次に、「イメージ」「色調補正」から「レベル補正」で軽くコントラストを下げ、「自然な彩度」で全体的に彩度を下げ、「カラーバランス」でシアンとブルーに寄せました。

仕上げに線画を描きつぶし、上から「覆い焼きリニア(加算)」で軽く白をのせることで、生物と背景の境目を馴染ませます。

よって以下の点を改善することができます。

  • 生物の大きさに対して空気遠近法が弱い

ここまでで二時間です。

大まかな粗は取り除けたので、次は細かい点を詰めていきます。

2.クオリティアップにつながる細かい点を加筆する

次は、「大きく違和感は感じないけど、よりよくできそうなところ」を詰めていきます。

こういった点は、実際に加筆してみて気づくものが多いので、修正中に気づき次第メモをとりつつ、大まかな粗が取り除けてから加筆していくのが良いです。

今回は「自然な視線の流れ」を作ることを意識しました。

人物を修正する

まずは人物を修正します。

修正前の画像です。人物は仁王立ちしているように見えます。

「仁王立ち」には、「視線を止める効果」があるので、遠景に目をむかせたい場合はあまりよくありません。

なので、以下のように右を向いているように見せることで生物に自然に目が行くようにしました。

生物を修正する

次に生物を修正します。

修正前の画像です。

僕は以下のように感じました。

  • 生物が真横を向いていて奥行きを感じにくい
  • 足が揃っていて生物が前傾しているように見えてしまう

なので、 「変形」「自由な形に」を使って左側が小さくなるように変形した後、アリの歩き方を参考にして六本足を配置し直しました。

実在する生物を参考にすることで、自然なフォームになり、シルエットにもリズム感が生まれたのではないでしょうか…!

山脈のシルエットを整える

山脈のシルエットを修正します。

修正前の画像です。全体的に左右対称な印象を受けます。

わずかですが、右端を盛り上げることで左への視線誘導をしやすくしました。

最後に空を加筆して締めくくりたいと思います!

空を整える

ここで改めて空を見てみます。

すると、以下の点を直せそうだなと思いました。

  • 空が全体的にくすんでいる
  • 太陽がどこにあるのかわかりにくい
  • 雲からパースの流れを感じにくい


そこで、まずは空の色を調整します。

「色調補正」「オーバーレイ」を多用して全体的に青を強めました。

次に空の上部を暗くすることで、空のグラデーションをリアルにしました。

 

次に、雲を右から左に流れるように描くことで視線誘導をしつつ、自然な奥行きを作りました。

そうしてできたのが上の画像です。

3.全体の雰囲気を整える

最後に仕上げとして全体の雰囲気を整えます。

グレアを描く

エアブラシを使ってグレア(眩しさ)を描きます。

今回のイラストでは、生物の下腹部の光のまわり込みや草原の光が強く当たっているところなどにのせました。

オーバーレイを使う

「オーバーレイ」を使って明るいところにオレンジ暗いところにブルーをのせます。

これにより、全体の統一感が増します。



オーバーレイを使った仕上げ方はアキさん自身もYouTubeで解説されているのでそちらも参考にしてみてください。

トーンカーブをかける

最後に画面全体の赤色が弱く感じたので、トーンカーブをかけて赤色を強めました。

 

 

リタッチの加え方のまとめ

ここまでの情報をまとめると、リタッチを加えるときは、

  1. 大きく違和感を感じるところを修正する
  2. 修正中に感じた違和感をまとめて、↑の後に修正する

個別のポイントとしては、

  • 主役を引き立てる構図にする
  • 視線の流れを意識する
  • 最後にしっかりと調整を行う

ことが肝要だと思いました。

最後に

生き物のスケール感を出すために、元絵の鮮やかさやディテールを損なってしまいましたが、大まかに良い方向に修正できたのではないかと思います。

※現在、無料でリタッチを希望する方を先着で5名ほど募集中です。

お問い合わせかTwitterのDMからお気軽に問い合わせてください!

他にも面白そうな企画などがあればお声がけいただけると幸いです。

ではまた~