技法書はこうやって選ぶ!挫折しないための技法書の正しい選び方

2020年5月10日

「独学で絵を学びたい!」

そんな方に最もおススメするのが技法書による学習です。

ですが、本屋に行って本を見たり、ネットでレビューを見たりしても「どこに着目して選べばよいのか分からない」方も多いのではないでしょうか。

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Ken
みなさんこんにちは。
kenです。

今回は、そういった方に向けて 「正しく技法書を選ぶ際に重要な着眼点を3つ」 ご紹介します。

この記事は技法書に関する記事の第2回目です。

よければ、下の記事も参考にしてください。

<技法書に関する記事一覧>

 

自分に合った技法書とは?

自分に合った技法書とはどういうものなのでしょうか?

僕は、下の三点が重要だと考えています。

  • 本の内容が身につく
  • 自分をステップアップさせることができる
  • 興味を持てる内容が書かれてある


と、いっても

「このままじゃ何のことやら…。」

という方もいると思うので、下でより詳しく解説しています。

技法書を選ぶときの3つの着眼点

さて、それでは

「実際に僕が普段技法書を選ぶときに見ているポイント」を三つ、みていきましょう。

1.知識より考え方に重きを置いている

よく「誰でも描ける○○の描き方」と謳った本を見かけますが、そういった系統の書物は避けるべきです。

なぜここまで言い切るのか…。

ここまで、言い切るのには しっかりとした理由があります。

なので、その理由を見ていきましょう。

知識を学ぶのはその場しのぎにすぎない

「たった○○で木が描けるようになる」という本を買ってみたとしましょう。

その時、技法書を読んで上手く木を描けるようになったとします。

でも、そのあと「岩を描いて」と他人に言われたら、岩は以前より上手く描けるようになっているでしょうか?

おそらく、以前とほとんど変わらないでしょう。

というのも、 ここでしたことは「理屈もわからず、描かれたとおりに手を動かした」ということにすぎないからです。

極端に言えば、「ライターを借りて火をつけた」くらいの事しかしていないわけです。

これでは、ライター(知識)がないと、次に必要になった時に火をつける(内容を活かす)ことはできません。

考え方を学ぶと、あらゆる場面で生きる

一方で、次は「風景を描くための考え方」についての本を買ったとしましょう。

この本では、「なぜ初心者は風景が描けないのか」「なぜこの部分から描きはじめたのか」といったことが書かれていました。

この本を読むことで幅広いものが描けるようになりました。

ここで疑問に思うことがあると思います…。

「先ほどの本と今回読んだ本の違い」は何なのか?

ここで着目してほしいのが 「なぜ」という問いがあるかないかです。

というのも、「知識」のみが書かれている本には、理由が書かれていませんが、

「なぜ」という問いがある本には、必ず「答えを出すまでの考えの道筋」が描かれてあるからです。

そこから、幅広く応用が利く「ものの捉え方」が手に入れられるというわけです。

先ほどの例になぞらえると、「自分で火をおこす方法を学んだ」ようなものです。

これなら、ライター(知識)がなくても何とか火をおこせるようになり(自分で考えて答えを導き出せ)ますね!

あらゆる場面で生きる考え方の重要さ

なぜここまで、長々と書き連ねてきたかというと…

絵を描く上では、 この「あらゆる場面で生きる考え方」が非常に重要だからです。

絵を描くときは、まずは資料を集めると思いますが…

自分の脳内に思い描くイメージと完全に一致する画像はなかなか検索でヒットしません。


こういったときに、「複数の画像を観察して必要な情報同士を選び取って描く」必要が生じます。

その際、選び取った情報のすき間を補って組み合わせることになります。

この「すき間を補う接着剤」のような働きをするのが、先ほど書いた「あらゆる場面で生きる考え方」というわけです。

よく使われている言葉でいうと「画力」というわけです。

まとめ

知識が要らないのかというと、そういうわけではありません。

ただ、知識だけを受動的に学ぼうとすると、そのたびに技法書を買って描き方を見る必要があり、限界が来ます。

一言でいうと、「知識が書かれていたときに、 自分がその知識を理解しながら学ぶことができるかどうかというのがここでのポイントです。

買うからには、何度も読み返す価値のあるものを選びましょう!

2.話の内容がほとんど理解できる

二つ目のポイントは、ずばり 「話の内容が理解できるか」 どうかです。

※補足しておくと、ここでのポイントはあくまで「理解できるかどうか」なので、内容が知らないことばかりでも理解出来たら問題ありません。

さて、どういうことなのか見ていきましょう。

当たり前のことになりますが、読む前から知っていることしか書かれていないのなら、わざわざお金を払ってまで買う価値はありませんよね?

かといって、難解で、途中で理解できなくなって投げ出す本も適切とは言えません。

つまり、その間の 「ちょっと背伸びして考えたら理解できそうなこと」が書かれている本がよい わけです。

上のイメージ図を使って説明すると、自分が「1」にいるときに「2」へ橋渡しをしてくれる技法書を買うとよいということです。

いきなり「2」から「3」へ橋渡しをする本を買っても、そもそも「2」にいないのだから現時点では役に立ちませんよね…そういうことです!

3.自分にとっての課題が書いてある

最後のポイントは、どちらかというとモチベーションに関連した話になりますが 「自分にとっての課題が書いてあるかどうか」 です。

「課題」というのは、「自分が現在解決したいとおもっていて、なおかつそのためには多少の努力をいとわないと思えるもの」のことです。

人は、他人にいろいろ言われても、自分で意識するまで考え方を改めない人が多いです。

つまり、必要性を感じないと動かない生き物なのです。

なので、技法書を買う際に、興味のないことについて書かれている本を買っても、嫌気がさしてやめてしまいます。

自分にとっての 「課題」の解決の糸口が掴めそうな本を選びましょう。

僕も、「いつか(気づいたときに)描けるようになっていたらいいな~」と思うものは上手くなったためしがありません…

まとめ

ということで、「技法書の正しい選び方とは?」についての記事でした。

少し説明が長くなったので、ポイントをおさらいしておきましょう。

 この見出しでのまとめ  

  • 技法書は、考え方を学べるものが良い
  • 技法書のレベルは、背伸びすれば理解できそうなレベルのものを
  • 自分が意欲的に学べる内容の本を選ぼう


    少し不安をあおるような描き方になってしまいましたが、「自分で書店に行って良いと思ったものを買う」…。

    それだけで上記のことは大体自然にできますので問題ないです。

    それでは~

    <技法書に関する記事一覧>