【観察力・表現力アップ】今すぐできる!立体感を意識する4つの方法
「描いた絵がうまく見えない…」
「何かが自分の絵に足らない…」
と思ったことはありませんか?
そしてそのときに、その原因はセンスや才能だと思って諦めていませんか?
もしかしたら、「何かが自分の絵に足らない…」と思うとき、その原因はセンスでも才能でもなく、立体感の有無かもしれません。
立体感を意識することは、描く対象への正しい観察を続ければ磨くことができるので、センスや才能などとは異なり、確実に上達させることができます。
みなさんこんにちは、kenです。
今回は 立体感を意識する方法とそのメリット について書いていきたいと思います。
このページの目次
立体感とは何か?
大半の人は、イラストと言われれば平面に描かれた平面的な絵をイメージすると思います。
ここで、写真を思い浮かべてみてください。
写真は同じ平面に表されたものなのに絵より奥行きを感じませんか?
同じ平面なのに、なぜこのように違いがあるのか。
その違いの原因が
立体感の有無
です。
写真は現実の風景をそのまま収めることができますが、絵は描き手の空間認識能力に左右されるため、空間を上手くとらえることができないと絵が平面的に見えてしまいます。
逆に、空間認識能力を養うことができれば、絵に臨場感を持たせることができます。
海外のプロのアーティストは特に絵に奥行きを持たせるのが巧みなのでぜひ参考にしてみてください!
Artstationで「landscape」で検索してみたりすると、なんとなく「奥行きがあるとはどういうことか」が分かると思います。
立体感を意識することによるメリット
どんなポーズ・視点の絵でも正確に描ける
立体感を意識できていないと、モデルが体をひねっていたり、下から対象を見たアングルであったりした場合に、「なぜそう見えるのか」を理解することができません。
一方、立体感が意識できれば、参考資料から対象の構造を理解することができるので、複数の参考資料があればある程度自由にポーズを変えても書くことができます。
言いかえれば、立体感を意識することで、
- 対象を観察する能力
- 参考資料から応用して絵を描く能力
が養われるということです。
デッサンの狂いに気づきやすくなる
立体感を意識することで物体の中心軸をとらえることができるようになるので、例えば体であれば…
- 左右の腕の長さが異なる
- 背骨が歪んでいる
といったデッサンの狂いに気づきやすくなります。
例えば、下の線画を見てください。
何かバランスがおかしいと思いませんか?
でも、「どこがなぜおかしく見えるのか」をうまく言葉にできるかと言われたら、自信をもってイエスと言えない人は割と多いんじゃないかと思います。
こういった時に体を立体でとらえることができると、判断基準が明確になり、何がおかしいのかを具体的に理解することができます。
塗りに説得力を持たせられる
立体感を意識できると、線だけではなく塗りも劇的に上手くなります。
立体感を意識できないと、影のつけ方が分からずにエアブラシなどで適当にごまかしてしまったりします。一方で、立体感が意識できれば、迷うことなく、写実的に陰影をつけることができます。
立体感を意識する4つの方法
今回は、個人的にかなり描くのが難しいと思う狼の顔を使って説明していきます。
1.単純な立体の組み合わせでとらえる
一つ目は、「単純な立体の組み合わせてとらえる」です。
ポイントは見出しにも含まれている通り「
単純化して考える
」ことです。
基本的には、
- 球
- 直方体
- 錐体(円錐・三角錐など)
を中心に使って考えると楽です。
2.断面を描く
二つ目は「断面を描く」です。
断面を描くことで、
立体のふくらみを認識しやすくなります。
特に、丸みを帯びた立体は直方体と違って線が少なく立体を把握しづらいため、このように補助線を引くのが効果的です。
3.グリッド線を引く
三つめは、「グリッド線を引く」です。
グリッド線を引くことで、 物体の細かな起伏に気づくことができます。
※こんなイメージです。
4.3Dモデルを参考にしながら描く
四つめは、「3Dモデルを参考にしながら描く」です。
3Dモデルは非常にいい参考資料になります。
3Dモデルを見ながら描くことで、次第に
キャラクターを立体的に捉えることが出来るようになってきます。
3Dモデルを見るには、主に下の二つの方法があります。
- ゲーム内のビジュアルを見る
- 3Dデッサン人形を見る
ゲーム内のビジュアルを見る
3Dモデルを使ったゲームでは、装備画面や図鑑でキャラクターを自在に動かすことができるものもあります。
構造が分からない箇所があれば、様々なアングルから見て理解しましょう。
3Dデッサン人形を見る
クリスタでは、素材から3Dの人体モデルを選んでキャンバスに置くことで、自在にポーズを取らせたりすることができます。
最近では、スマホのアプリストアで「デッサン人形」などで検索を描けると、3D人形を動かせるアプリも出ています。
おまけ:パース線に沿って描く
線遠近法を使って描くことで、空間を3次元的にとらえることができるようになります。
線遠近法は説明すると長くなるので、関連記事が出来次第、リンクを貼りたいと思います。
最後に
「立体の組み合わせを考えるのが難しい」
「全然絵が立体的に見えない」
と思って、挫折する人をたまに見かけます。
空間認識能力を磨くのは一朝一夕ではむずかしいです。
ですが、この記事の方法を実践していれば着実に向上します。
普段、絵を描くときに毎回意識していれば、「ものを立体的にとらえられている」と思える時がきっとくるので頑張ってください。
それでは~