【影のつけ方が分からない人へ】影を描くときは「遮断」と「減衰」を意識しよう

2022年12月25日

「影をつけるときに光源を意識しよう」 と書かれているのはよく見かけるけど、言っていることは分かっても実際に絵で描くときにどう考えればよいか分からない

今回はそんな方に向けて書いています。

影のつけ方って難しいですよね。

僕も絵を描きはじめてから一年くらいの間、陰のつけ方がよくわかっていませんでした。

でも、影のつけ方が分かるようになると「影を付けるときに考えることは想像以上にシンプルだ」ということが分かりました。

そこで今回は、

  • 影をつけるにはどうしたらよいか
  • 光源を意識して描くとはどういうことか

ということについて具体的に分かりやすく紹介します。

­影は「遮断」と「減衰」によってできる

便宜上、絵を描くうえで暗い部分を「影」と呼ぶことにすると、影を描くうえで意識するべきことは、下の二つしかありません。

  • 光の遮断によってできる影
  • 光の減衰によってできる陰

描くのがどんなに複雑に思えても、この二通りのでき方を知っていれば確実に表現することができます。

どういうことなのかそれぞれ見ていきましょう。

光の「遮断」によってできる影

光が差し込むとき、何かによってその光が遮られたら、そこから先は暗くなりますよね。

これが正しい意味での「影」の用法です。

こちらの影を絵で描くときは、以下の手順で考えると楽です。

  1. 光源の位置を考える(画面手前か奥か等)
  2. 光の当たる部分と陰の境界線を考える
  3. ②の境界線の前後で明暗を塗り分ける

描くときに意識することについては、後で詳しく紹介します。

光の「減衰」によってできる陰

逆二乗の法則というものを知っていますか?

「光源からの距離が遠くなるにつれて、光の強さが弱くなっていく」というものです。

「ある表面を照らす光の強さは、光源からの距離の二乗に反比例」します。

…『カラー&ライト』p34より

光源から遠い場所では、同じ光の強さでより多くの面積を照らさなければならないので暗くなるという仕組みです。

この法則に従って考えると、光源から離れた所では光がほとんど当たらなくなるので、物体が暗くなります。

光が当たらない場所という意味で考えると、こちらは「陰」だと捉えられます。

上の画像をみれば、画像右側から左側に向かって光が弱くなっていくのが想像できるのではないかと思います。

光の遮断によってできる影を描くポイント

それでは、光の遮断によってできる影を描くポイントについて見ていきましょう。

光を遮ってできた影の塗り方はいたってシンプルで 「はっきり塗る」の一言に尽きます。

より具体的に言うと、下の二点がポイントです。

  • コントラストを高めにする
  • 境界をシャープにする

1.コントラストを高めにする

光が遮られることによって影ができると、光が当たっていて明るい部分と光が当たっていなくて暗い部分が隣り合わせになります。

殆どの場合、ここが 最もコントラスト(明暗差)の高い場所 になります。

なので、絵を描くときはこの部分のコントラストが高くなるように描く方が、写実的でメリハリのある絵になります。

2.境界をシャープにする

もう一つの大事なポイントが、「境界をシャープにする」ことです。

境界をシャープにするというのは、「エアブラシ」などのようなペン先がぼやけたブラシではなく、「ペンツール」などのような ペン先がはっきりとしたブラシで描くということです。

影の境界は、想像しているよりもはっきりしています。

ここに関しては、想像に頼らずに実物を見ることで上手く描くことができると思います。

参考:イラストでの例

上の絵は僕が描いたイラストですが、矢印のあたりで明暗をはっきりと描き分けているのが分かると思います。

光の減衰によってできる陰を描くポイント

では、光の減衰によってできる陰を描くポイントを見ていきましょう。

こちらは、先ほどとは逆で 「滑らかに塗る」ことがポイントになります。

具体的には、以下の二点がポイントです。

  • 円形に弱まることを意識する
  • 滑らかなグラデーションを作る

1.円形に弱まることを意識する

光源が発する光は、光源から離れていくにつれて弱くなります。

つまり、光源が点の場合 「光は円形に弱まっていく」 といえます。

例外は、太陽光だけです。

上の絵のような、暗がりにある蝋燭の炎などが良い例ですね。

なので、実際に弱まっていく光を描くときには、光源を起点に円形に弱まることを意識しましょう。

2.滑らかなグラデーションを作る

もう一つのポイントは、「滑らかなグラデーションを作る」ことです。

先ほど、逆二乗で光が弱まるということを話しましたね。

逆二乗の関数のグラフを描くと下のようになります。

上のグラフと同様に 絵で光の減衰を描くときも滑らかなグラデーションを作りましょう。

特に意図がなければ、左上図のようにグラデーションを滑らかにしておく方が見栄えが良いです。

参考:イラストでの例

例えば、上の絵は僕が描いたものですが「右側の建物の壁で奥から手前にかけてグラデーションを描いている」のが分かるかと思います。

まとめ

絵を描きはじめのうちは、とにかく柔らかいブラシで影を付けてしまいがちです。そうすると、なかなか陰影をつけるのが上手くなりません。

ですが、今回のことを意識して描いていけば、徐々に影の描き方が分かってくると思います。

  • 光が遮断される部分ははっきり描く
  • 光が減衰する部分は滑らかに描く

特に、はっきり描くのは意識しないとなかなかできないことですので、初心者の方は 「はっきりと塗る箇所」に意識を向けることをおすすめします。


 

ちなみにはっきりと塗り分ける時に、明暗の境目をどこに持ってくればよいか分からないという方は、以下の記事もあわせてどうぞ!

それではまた。