影のつけ方が分からない人へ。影をつけるのに必要なたった2つの方法

2019年11月2日

みなさんこんばんは、kenです。

イラストの影のつけ方って難しいですよね。

「影をつけるときに光源を意識しよう」と書かれていることが多いですが、言っていることはわかっても実際に絵で描くときにどう考えればよいか分からないという方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「光源を意識する」とは別のアプローチで 「影をつけるにはどうしたらよいか」についてより実践的な内容を書いていきます。

  • 「光源を意識してもなぜかパッとしない」
  • 「影のつけ方の基本を知りたい」

という方の悩みを解消します。

この記事では、分かりやすさを重視して影と陰の使い分けをしていません。

「影=暗い部分」というくらいの認識で読み進めてください。

影の塗り方はたった二つだけ

絵が上手い人のイラストを見ると「どうやったらこんな風に自然な影がつけられるのか…」と思うかもしれません。

しかし、複雑に見えるようで実際には影の塗り方はたった二つしかありません。

どんなに複雑なイラストでもこの二つの塗り方を組み合わせるだけで、影を付けることができます。

では、その二つとは何なのか…。

それは 「はっきり塗る方法」と「ぼかして塗る方法」の二つです。

「え、そんなの当たり前じゃん?」と思うかもしれません。

ですが、実際にこの二つを考えて影を付けたことはあまりないんじゃないでしょうか。

当たり前のように思えて、実際にはあまり意識していない、この二つの塗り分け方…。

まずはこの二つの塗り方の違いから詳しく説明していきたいと思います。

 この見出しでのまとめ 

  • 影の塗り方は二通りしかない
  • 複雑な絵でもこの二通りの塗り方の組み合わせで塗れる

「はっきり塗る」とはどういうことか

一つ目は「はっきり塗る方法」です。

ここで、問題なのは、「はっきり」という言葉が広い意味でとらえることが可能だということです。

では、「はっきり塗る」の「はっきり」とは、どのようにはっきりさせるのか。

それは、 「明暗の差を大きくつけること」と「境界をシャープにすること」です。

明暗の差を大きくつける

例えば、暗い道を歩いているときのことを考えてみましょう。

歩いている人には暗い部分の道の色や幅などがぼんやりと見えるかもしれません。

しかし、その風景を写真でとる際に、フラッシュを焚かなければ暗い部分は真っ暗にしか映らないでしょう。

なぜこのような例を出したのかというと、それは「多くの人が影を薄く描く傾向にあることを説明するため」です。

上のような現象が起こるのは、人の目が暗いところを見るときに自動的に明るさを調整してしまう(低性能なカメラではできない)からであり、それによって結果的に実際よりも明暗差が小さいように錯覚してしまいます。

絵を描き慣れていない人ほど、そのこと(明るさを調整してみていること)に気づかずに絵を描いてしまう ので、影が薄くなりやすいというわけです。

デジタルで描いている人は試しにスポイトツールで自分の絵の中で暗い部分の色(線画以外)を取ってみましょう。

一番暗い部分の明度(明るさ)が50%より大きいと明暗差が弱いです。

なので、他の人の絵や写真を見て「自分の絵の影が薄くなりすぎていないか」を確認してください。

境界をシャープにする

次に、より重要な「境界をシャープにする」について書いていきます。

境界をシャープにするというのは、「エアブラシ」などのようなペン先がぼやけたブラシではなく、「ペンツール」などのような ペン先がはっきりとしたブラシで描くということです。

ここまで説明した上で、

「では、絵においてどの部分をシャープに描いたらいいのか」

を説明していきます。

それは「光を遮っている部分」です。

例1.ビル

例えば下のようなビルと太陽光を考えてみましょう。

上の絵ではビルがあることによって、ビルの後ろ側には光が当たりませんよね。

なので、 ビルの辺で明るい部分と暗い部分が切り替わります。

こういった箇所を境に明暗をはっきりと描き分けましょう。

参考写真です。

ビルの辺を境に明暗がくっきり分かれています。

例2.逆光の石柱

次は、逆光(画面向かって奥に太陽がある状態)の石柱を考えましょう。

このとき石柱によって画面手前側に光がこなくなりますよね。

なので、上の絵では 石柱の輪郭部分で明るい部分と暗い部分が切り替わります。

このときは輪郭付近に明るい線を細くはっきり引きましょう。

逆光の参考画像です。

後ろ足の輪郭が細く明るくなっているのが分かると思います。

 この見出しでのまとめ 

  • はっきり塗るとは明暗差とエッジを強くして塗ること
  • 光を遮る部分を境に明暗を描き分ける

「ぼかして塗る」とはどういうことか

今度は先ほどとは打って変わって「ぼかして塗る方法」です。

これは、いいかえると「グラデーションを付ける」「柔らかく塗る」ことです。

こちらは、「エアブラシ」のような柔らかいブラシを使って塗ったり、「不透明度(塗るときのブラシの濃さ、水彩でいうと水の多さ)」を下げて塗り重ねたりして塗ります。

では、「絵においてどこをぼかして塗ればいいのか」について書いていきます。

それは、「同じ方向を向いている面」です。

わかりにくいと思うので、言いかえると「壁などの平らな面」のことです。

ここで、先ほどの光の話の続きを考えましょう。

例.路地

例えば、下の絵のような路地を考えてみましょう。

この場合、手前はごちゃごちゃしていて暗いですが、奥が開けているので奥から光が入ってきますよね。

なので、光源を画面の奥と決めましょう。

この時、道は平らでも場所によって奥からの距離が異なりますよね。

なので、奥の方が明るく、手前に来るにつれて暗くなります。
(上の図だと上が画面奥、下が画面手前です。)

ここで、通路上に光を遮るものがなければ、 明暗は綺麗なグラデーションになります。

グラデーションの参考画像です。

建物の壁や水面でグラデーションができているのが分かると思います。

まとめ

では最後に二つの塗り方のまとめとして下の例を考えていきましょう!

例.風船

最後の例として風船を考えてみましょう。

今回は左上から日差しがさしていると考えます。

この時、「はっきり塗る箇所」と「ぼかして塗る」箇所があります。

どこがどこか分かりますか?

光の当たり方を描いて考えると、 まずは「明暗の境目」で「はっきり塗る」ことが分かると思います。

【補足】

風船は丸いから、「はっきり塗る箇所」なんてないだろうと思う方もいるかもしれません。

そういう人には、下の写真を見てみましょう。

すると、このように球でも明るい部分と暗い部分の境目が意外とはっきりしていることが分かると思います。(風船の右側です。)

月の満ち欠けがくっきりと見えるのも同じ理屈です。



次に、「太陽に最も近い場所」から「明暗の境目」までと、「明暗の境目」から「太陽に最も遠い場所」までの 二か所で「ぼかして塗る」ことが分かると思います。

【補足】

今度は、「『明暗の境目』から『太陽に最も遠い場所』にグラデーションなんでできるの?」と思うかもしれません。

 

ここで、先ほどの路地の例を思い出してください。

あの例では、奥が明るいから画面奥に光源があるという風に考えましたね。

 

同じように、今回は風船の影の部分より日向の地面の方が明るいので、影の部分は地面からの反射光に照らされて明るくなります。


反射光の参考画像です。

画面中央の果物の下側が、机や左の果物からの反射光を受けて、かすかに明るくなっているのが分かると思います。

 

まとめ

この記事でのポイントは以下の通りです。

 この記事のまとめ  

  • 影の塗り方は「はっきり塗る」「ぼかして塗る」の二通り
  • 「光を遮る部分」を境に明暗を描き分ける
  • 「平らな面」はぼかしてグラデーションを付ける
  • 球にもはっきり塗るべき箇所はある
  • 明るい部分は暗い部分を照らす

特に、初心者の方は「はっきりと塗る箇所」に意識を向けてください。

ぼかして塗る方法は後からでも全然遅くないので…!

最後の方は色々とつめこんでしまいましたが、理解できたでしょうか。

分からないことがあれば、Twitterなどで気軽に聞いてください~

一度にすべて覚えられなくても少しずつ取り入れていけば確実に絵は上達すると思います。

それではまた~